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厚労省の薬食審・医薬品第二部会は11月6日
デュピクセント(デュピルマブ)皮下注300mgシリンジの承認を了承した。

アトピーの治療と言えばヒルドイド、ステロイド、抗ヒスタミン薬、重症なら免疫抑制剤のシクロスポリンを使ったりそれでも効果が無かったら漢方薬や民間療法
それだけ試しても結局治らなくて医師も患者も諦めている場合が多々ある。

そんな袋小路のアトピー治療にサノフィから全く新しい作用機序の薬が誕生した。




アトピーとは?

湿疹を伴う激しい痒み、浸潤した皮膚から溢れる組織液、剥がれ落ちる皮膚その他諸々
直接生命に関わる病気では無いがQOLを著しく低下させ、重症な場合は死にたくなる病気。

症状が重たいと体中血だらけのボロボロで外に出ることもできないから学校や仕事にもいけない
アトピーは経済的損失が大きい病気でもある。

なぜアトピーになるのかは未だ解明できていない。
免疫の暴走しているという事は分かっているがなぜ暴走するのかがわからない。
でも患者さんからしたら病態の根源より治れば満足なので良い薬なら確実に売れる。
良い薬ならだが・・・



作用機序

デュピクセントはIL-4受容体αに対する抗体でありIL-4とIL-13の作用伝達を阻害する
その結果ヘルパーT細胞Ⅱ型の免疫反応を抑制する。
IL-4とIL-13受容体にある共通アルファ鎖を介してデュピルマブは両方のサイトカインを標的とする。



効能・効果   

既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎



用法用量

初回は300mg/2mlの注射を二本打つ。次回以降は2週間に一回、300mg一本打つ




副作用

治験データだと鼻咽頭炎 頭痛 目の症状、特に結膜炎の出現率がプラセボより多いみたいだ。
早く添付文書のデータを見たい。


効果

デュピルマブ300mgを週1回投与で36% 2週に一回でも36%でアトピー症状が消失かほぼ消失

米国で用いられている指標EASIスコア(湿疹面積・重症度指数)において
EASIスコアが50%以上低下した患者割合は 300mgで71.4% 150㎎で54.5% プラセボ18.8%

喘息に対する治験もやってる

1秒量と1秒率の変化率。(12週間後)
好酸球集団 デュピルマブ300mg隔週・・・390 ml(26%) デュピルマブ200mg隔週・・・430 ml(26%)、プラセボ群で・・・180 ml (10%)

全体集団 デュピルマブ300mg隔週・・・280 ml(18%) デュピルマブ200mg隔週・・・310 ml(18%)、プラセボ群で・・・120 ml (6%)

まだ喘息薬としては承認されていないが有望だ



保存方法

冷所に保管し注射する前に常温に戻してから使用する。



価格と売上

これまでのアトピー治療薬と比べると超高額な薬になることは決まっている。
リウマチのステラーラやヒュミラよりは安くなるようだが薬理的にも製造方法的にも近しいし

アトピーの治療薬は単価が安いので製薬会社の業績を左右するカタリストにはなりえなかったが
今回発売されるデュピクセントは単価が高く世界的な大手製薬会社SANOFIの業績にも影響を与える可能性がある。

日本で1年間の治療費がどうなるかはまだ未定だがアメリカでは3万ドル弱らしい
安くても200万近くかかるようだ。

1年間200万円としたら最強ステロイド外用薬デルモベート軟膏の薬価が1g28.7円だから約70Kg換算。
デルモベート軟膏が70キロあればアトピー大抵治りそう( ^ω^)・・・


高額な薬といえばハーボニーという薬がある。
ギリアド・サイエンシズのC型肝炎治療薬で3カ月間の内服で薬代が約670万円もかかる。
だがその三か月服用したら99%治癒するのでそれ以降は負担が掛からない。
だからギリアドの売上は最近減少している。患者が治ってハーボニーを飲む人が減ってきたから。

それに対してデュピクセントは一回注射するとしばらく効果が表れるが2週間ごとに注射しないと効果が落ちるようだ。
よってアトピーの患者さんはずっとこの薬を使用していく必要がありこれからずっとデュピクセントは売れていくので売り上げが計算しやすい。

リウマチのヒュミラのように100億ドルオーバーは無理そうだが
アナリストによれば40億ドルはいけそうだとの意見もある。
その為にはデュピクセントはアトピーの他にも喘息など適用を増やさないといけないが

米国での売り上げは2017年Q3時点でアメリカの7100人以上の医師がDupixentを処方して23000人以上の患者さんが使用している。
欧州では2017年の9月に承認されたのでこれから売上が拡大していく。

現時点での売り上げは直近3か月データで7500万€ 

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これからサノフィの決算発表の時にはデュピクセントの売上の推移を注目していく。

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